逆境のときこそ、あなたの真価が問われる(『心ひとつで幸せになれる本』〜斉藤茂太:著〜ぶんか社文庫)

 然し、いつそのトンネルから抜ける事が出来るのだろうか?彼方に明かりの点さえ見えないトンネルの中で、いつまで、「もう少しだ。もう少しだ。」と唱えないといけないのだろうか?

 確かにそうなのかも知れない。一日の時間は例外なく誰にとっても24時間である。然し、逆風に晒されると謂う条件は、その程度と頻度に於いて、かなり違ってくる筈だ。そうした事を度外視して、「生きる上で『逆風にさらされる』条件は等しい」と言うのは、あまりに乱暴ではないだろうか。

 人生がいつも波が穏やかな”凪”ばかりではない事位承知している。その程度・頻度が問題なのである。